道路は常に平坦ではなく「上り勾配」もあれば「下り勾配」もあります。
そして勾配を最大限利用して運転すれば
燃費向上にも繋がります。
(注意※1)
車も自転車と同様「上り勾配は力が必要」となりますし、逆に下り勾配では力を必要としません。
「下り勾配」 < 「平坦」 < 「上り勾配」(力が必要 = 燃料が必要)
となり、勾配によって必要となる燃料の量が違ってきます。
<下り勾配>
上記にあるように、「平坦」より「下り勾配」の方が力を必要としません。
「下り勾配」では「平坦」と同じ力(
アクセルペダルの踏み込み量)であっても車はグングンと加速します。
そして予定しているスピードに到達するまでに必要となる燃料の量が少なくてよいのでそれを利用して運転します。
「信号で発進した少し先が下り勾配」、「走行中の道の先が下り勾配」である場合、無理して平坦で加速するのではなく下り勾配までアクセルを弱めに(加速をゆっくりに)して、下り勾配へに入った後アクセルを踏み込んで加速すれば、必要とする燃料が少なくて
燃費向上になります。
たったこれだけで燃料の
節約「燃費向上」になります。
(注意※2、3)
<上り勾配>
「下り勾配」と逆に「上り勾配」ではアクセルを踏み込まないと徐々にスピードが落ちるため、加速(追加エネルギー)が必要となってきます。
「走行中の道の先が上り勾配」、またその「勾配の距離が短い」場合は、上る前の平坦な道路でできるだけスピードを上げておくことで、アクセルペダルを踏み込まずに上りきることもできます。
また途中から加速が必要となったとしてもスピードがのっているので、アクセルの踏みこみ量が少なくても上りきることがあります。
「上り坂」 → 「事前に加速」 → 「上りきる」 = 「燃費向上」
「事前に加速」 → 「上り坂」 → 「追加加速」 + 「踏み込み弱め」 → 「上りきる」 = 「燃費向上」
<長い下り勾配>
勾配が少なめの下り勾配が続くような道(100mで5〜10m下る道)では、「D」レンジ(ドライブ)で下るのではなく「N」レンジ(ニュートラル)で下る方法もあります。
(注意※4)
「D」レンジでは、アクセルOFFの状態でもエンジンの自然回転速度を超えると
エンジンブレーキがかかります。
激しい下り坂であれば「D」レンジのエンジン
ブレーキでフューエルカットが作動させることができるかもしれませんが、平坦に近い下り坂でフューエルカットを作動させることは難しいです。
そのため勾配が少ない下り坂であれば、エンジンブレーキがかからない「D」レンジによりも「N」レンジで走行した方が燃費がいいことがあります。
また、「D」レンジではエンジンブレーキによって軽くアクセルを踏み続けなければいけないところを、「N」レンジではアクセルを踏む(加速の)必要がない勾配もあります。
もし加速(Dレンジ)が必要となれば、50〜70km/hであれば「N」レンジから「D」レンジに切り替えたとしても問題はありませんし、止まる必要があってもブレーキを使っていたわけでもありませんので「D」レンジに切り替えてからブレーキしても問題ありません。
(余談※1)
<勾配を利用して追い越し>
上記にもあったように、下り勾配であれば簡単に加速することができます。
その加速を利用して追い抜き時のスピードアップに使えば、平坦での追い抜きより燃料を使わずに「追い抜き」「追越」ができます。
<掲示板に寄せられた質問>
Q、下り坂を利用し「N」レンジで加速してから「D」レンジに戻すと、車が良くない挙動をする。
A、
トランスミッションの修理を専門にしている工場もあるので、昔ほどではないにしろトランスミッションが壊れることもあります。
しかし「N」から「D」に切り替えるより、「D」から「2」「L」に
シフトチェンジする方が私的にはトランスミッションに負担があるような気がします。
「N」から「D」のシフトチェンジによる変速ショックが気になるようであれば、ブレーキで速度調整した後にシフトチェンジするのも一つの解決策です。
(余談※2)
Q,「N」レンジで下り坂を加速し(ブレーキを踏まず)「D」レンジへ戻すと、素人目から見てもあまり車には良くないような挙動をする気がしていました。
下りの「N」レンジで出すぎた速度を、「D」レンジに変えエンジンブレーキで減速等していた時期もありましたので…。
A,昔ほどトランスミッションは壊れなくなりましたが、エンジンブレーキを頻繁に使っているとATは壊れることもあります。
これはMT・ATのミッション修理を専門に働いている知人が言っていることですし、そういった仕事があるぐらいですから、これ以上説明しなくてもわかってもらえると思います。
また、「N」レンジから「D」レンジに変えてのエンジンブレーキもトランスミッションへの負担はありますが、「D」レンジから「L」レンジ(1速又は2速)に回転数が合わないのに突然シフトチェンジするほうが、私的にはATトランスミッションの構造からも負担が大きいと思います。
「N」レンジでも「L」レンジでも、AT内部は全て回転しロックの切り替えによりシフトチェンジを行っていますが、ATはシフトチェンジのさいにエンジンの回転数を上げることができないので(あげたとしてもあまり意味はありませんが)結局はロックの切り替えのさいに突然の高負荷(エンジンブレーキ)がミッションにかかるため故障の原因となります。
つまりは、変速ショックの大きさはトランスミッションへの負担の大きさと思ってもらえれば簡単です。
とはいえ、そんなに簡単には壊れませんのであまり心配することはないと思いますが、壊れたときの修理代が高額になるため私はATでシフトチェンジによるエンジンブレーキ(1速又は2速)はよほどの勾配でなければ使用しません。
「N」レンジから「D」レンジへの切り替えによる挙動が心配であれば、ブレーキを使用してから変速を行うか、変速ショックが少ないスピード領域で「D」レンジへの変速をオススメします。
(余談※2)