「
燃費向上」「エコドライブ」など呼び名は様々ですが、必ずといって言われるのが「車間距離を長く」です。
しかし車間距離というのは自動車学校で勉強したあと各々の感覚に任せた距離感になってしまい、車間距離が「長い人」「短い人」がいます。
なので一概に「車間距離を長く」とは言えませんが、車間距離を長くすることによる利点を理解すれば、車間距離が長い人も短い人も新たに自分なりの車間距離を再設定することができると思います。
<間隔の違い>
普段の運転で「車間距離が長い人」が「車間距離の間隔が短い人」の車に乗ると、いつもと違う車間距離から「違和感」を感じたり、短すぎる車間距離から「恐怖」を感じてしまうことがあります。
(余談※1)
フロント部分が長いクーペなどのスポーツカーに乗っている人が軽自動車などのフロント部分が短い車の助手席に乗り、なおかつドライバーの車間距離が短い場合、近すぎる車間距離に「違和感」を感じます。
そして車間距離の短さから、
ブレーキのタイミングが少しでも遅れると「恐怖」を感じてしまうのです。
これは車両重量が重い車が車間距離を長めに取って停車するのに対し、軽自動車などは車両重量が軽いため車間距離が短くても停車できるからです。
よって車間距離は「ドライバーの運転方法」だけではなく、「車のタイプ」によっても違ってきます。
上記のように同乗者に「違和感」と「恐怖」を与えない意味でも、車間距離を長く取ることは同乗者への配慮になります。
<アクセルワークとブレーキング>
車は
アクセルペダルから足を離すだけで
エンジンブレーキがかかるのはもちろん、「車重」や「機械損失」、「転がり抵抗」から徐々に速度が低下していきます。
これを上手に利用して運転すれば車間距離の調整はもちろんのこと、前車の軽いブレーキ程度はアクセルペダルを放すだけで十分に行うことができます。
ただ、車間距離を十分にとっておくことが前提となってきます。
このとき車間距離が短いとアクセルペダルだけでは調整できずにブレーキが必要となるのと、車間距離が短いのに無理にアクセルペダルだけで調整しようとすると、ブレーキングの際にいつも以上の力(制動力)が必要となり
ブレーキパッドの
節約にはなりません。
(注意※1)
また車間距離が近すぎると、調整のためにブレーキペダル踏む回数が増えてしまい、
消耗部品の節約にはなりません。
信号の動きに合わせてアクセルペダルで調整することも、車間距離を長く取っておけば可能になってきます。
信号の動きは「
信号の動きを予測して運転」を参照のこと。
「信号が赤」であれば、アクセルペダルを放し徐々に減速をしてブレーキを踏むと、ブレーキの消費量が少なく消耗部品の節約になります。
アクセルペダルを放すことは軽い
エンジンブレーキです。
「信号が赤から青」に変わったときや、青で前車が加速を始めたときに車間距離が短すぎると、前車が動き出すまでは追突しないための停車行動しかできません。
このとき車間距離を長くとっておけば、前車がある程度動き出すまでスピードを保ち待つことができるので、加速量が少なく燃費向上になります。
「信号」や「前車」の動きに合わせて運転するためにも、車間距離を長くとっておく必要があります。
<車間距離と余裕>
車間距離を長くとることによって自分自身に「余裕」ができ、「前車の動き」や「信号の動き」などから、次の動きを考え行動しやすくなります。
例えば、前車がウインカーを出せば後続車は減速が必要となってくるのですが、まずはブレーキを踏まずに「アクセルペダルを放して調整」、必要となれば「ブレーキで調整」、前車の右左折が速く前方にいなくなれば「アクセルを踏んで加速」すれば、必要な力を最小限に抑えることができます。
そのためには車間距離を長くして、最初の「アクセルペダルを放して調整」を運転に加える必要があります。
また、前車の急ブレーキなどにも楽に対応ができるようになります。
こういった前車の動きを予測した運転をするためにも「余裕を持った運転」、つまりは「車間距離を長くして余裕を持つ」必要があります。
車間距離の長さは余裕へと繋がるものだと思います。
今回の「
車間距離で燃費向上と節約」で新たに車間距離を再設定する気持ちになれたでしょうか。
まだまだ公道では車間距離が短いと感じてしまうドライバーが多くいます。
再設定した車間距離で余裕を持ち、事故をなくしていきましょう。