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アイドリングストップの方法、疑問、テクニック
皆さんはアイドリングストップを実施しているでしょうか。

実際街中でアイドリングストップしている車は、「アイドリングストップ機能」が付いている車かバス以外見たことがありません。
(余談※1)
つまりアイドリングストップ機能が付いていない車で、アイドリングストップを実施しているというドライバーはごく少数だということです。


なぜアイドリングストップを実施しないのか。
その理由として多いのが「燃費向上に効果があるのか疑問」「アイドリングストップを実施するのが面倒」「エンジン始動からの発進(タイミング)が遅れて迷惑が掛かる」「車への負担がどうなのか疑問」などがあげられます。

簡単ですがその疑問に答えていきたいと思います。




<燃費向上に効果があるのか>
車はエンジンを始動するのに燃料の噴射量(使用量)を多くして容易にエンジンを始動できるようにしています。

アイドリングストップから再始動も同様に燃料の噴射量を多くしているのですが、その燃料の使用量は「アイドリング5秒間と同量」だそうです。

5秒以上のアイドリングストップであれば、燃費は向上に値することになります。




<アイドリングストップを実施するのが面倒>
車に詳しくなければアイドリングストップのたびに「P」レンジにシフトチェンジしてからエンジンを停止すると思われがちですが、エンジンを停止し再始動するのことは「P」レンジでなくても「N」レンジでも可能です。

簡単にアイドリングストップするために、「N」レンジにシフトチェンジして停車する方法があります。
「N」レンジ停車方法は「駐車、停車テクニック」で紹介しています。
(注意※1)




<エンジン始動からの発進(タイミング)が遅れて迷惑>
「信号が青」 → 「キーを回してエンジン始動」 → 「Dレンジへシフトチェンジ」 → 「ブレーキペダル、又はサイドブレーキの解除」 → 「アクセルを踏んで発進」と、アイドリングストップをしていない状態から考えると発進までの工程が多く、タイミングがズレたり逃したりすると後続車に迷惑が掛かります。

原因は「前車」、または「信号」の動きを予測できていないからです。

信号の変わるタイミング等は「信号の動きを予測して運転」で記載していますので、そこで得た情報と経験を生かしてアイドリングストップを行えば後続車に迷惑をかけない発進ができるようになります。




<車への負担>
アイドリングストップをすることによる「車への負担」は、自動車整備士をしている私でも計り知れないものがあります。

そもそも止まっているものを動かすということは大きな力を必要とします。
エンジンの始動はスターターモーター(セルモーター)や燃料の噴射量を多くすることによって必要な大きな力を作っているのですが、過度な力は他への負担となります。


・タイミングベルトへの負担
タイミングベルトタイミングチェーン)などの補機類は、エンジン始動時に動いていないものを引っ張ることによって動かすことになるので、補機類の中で一番負荷がかかると思われます。



・電気系統への負担
電気系統は、スターターモーター回転時にカーオーディオやカーナビが「OFF」に近い状態になるのはご存知だと思います。

バッテリー電圧の多くをスターターへと送っているのですが、その他のセンサーもエンジン始動前はバッテリーの電気を拝借しています。
バッテリーはスターターに大きな電力を使っているため不安定な状態となるが、各センサーや電気機器も電気を欲しがるためバッテリーは不安定な電気を送ることになってしまいます。

そのような不安定な電気をアイドリングストップのたびに繰り返し送ることが各センサーや電気機器にいいとは思えません。
(注意※2)



・バッテリーへの負担
エンジン始動のたびにバッテリーの電力を使いバッテリーに負担をかけることになるので、バッテリー上がりの心配でてきます。

「短距離運転が少なく長距離運転が多い」
「バッテリーへの負担が多い夜間走行が少ない」
「バッテリーを車検など、定期的に交換をしている」

などの条件を満たしている方はアイドリングストップによるバッテリー上がりの心配が薄れると思います。
(余談※2)




<効率的なアイドリングストップ>
地球環境(エコ)のことを考えたとしても各信号でアイドリングストップしていたのではエコロジーでも効率的でもありません。

アイドリングストップを実施するのであれば、「30秒以上の停車が必要となった場合」、例えば「電車の遮断機」で停車を余儀なくされた場合などがアイドリングストップのタイミングとしてはオススメです。
エンジン再始動のタイミングも電車が通った後とわかりやすく、アイドリングストップ初心者はここから始めてみても良いのではないでしょうか。




<アイドリングストップの必要性>
燃費向上と環境のことを考えるとアイドリングストップは必要だと思えてきますが、消耗部品等のことを考えると必要ではないようにも思えてきます。

またアイドリングストップから発進までの工程、その間の操作ミスや他の車への影響を考えると、運転慣れしていない人が必要以上にアイドリングストップをする必要はないと思えます。

上記のことから、アイドリングストップの必要性と実施は各々ドライバーの判断にお任せすることになります。




<自動アイドリングストップ機構>
下記のアドレスに自動アイドリングストップ機構について説明があります。
http://www.mazda.co.jp/philosophy/tech/env/engine/siss.html

今後このような新機構が付いた車が増えていくと思います。

今回記載している内容は上記のURLに記載されている新機構にはあてはまりませんが、アイドリングストップからスターターを回してエンジンを再始動するところは同じです。



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余談
※1、バスは「走行用のエンジン」と「エアコン用のエンジン」、エンジンが2個取り付けてあるタイプがあるので今回のアイドリングストップの話の中では論外としておきます。

※2、アイドリングストップは、エンジンの再始動が必要となるのでスターターにも負担がかかってきます。
メーカー側も20年30年程度では壊れないように耐久性があるように作ってはいますが、アイドリングストップによって酷使された使われかたをすると、いくら耐久性があるスターターでも故障してしまうかもしれません。
とはいっても、めったに壊れるような部品ではありませんが。
注意
※1、「1」「R」「D」「2」「L」レンジでは、エンジンの再始動はできません。

※2、電源の「ON」「OFF」には始動電流(突入電流)とうものがあり大きな電流が流れることがあります。
そのため各パーツが壊れないようにと車にはセーフティーパーツが組み込まれており、各センサーや電気機器の破損を防ぎます。

※、「交通ルール」「運転マナー」を守って無理のない運転を心掛けてください。
危険を伴う運転は「トラブル」「事故」等の原因になりかねません。
当サイトは記載内容による「トラブル」「事故」等の責任は一切負いません。
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