エアバック（エアバックシステム）とは、事故衝突の瞬間、気体によって瞬時に膨らむバックで搭乗者の安全を守るための装置です。
通常、
ハンドル（ステアリング
ホイール）内にコンパクトに収納されており、ハンドルにあるデザイン的な溝は、エアバック作動時の裂け目となっています。
変形、移動しない壁に、フロント前方「約30度」の範囲で、スピードが「20〜30km/h」以上での衝撃時に、エアバックは展開します。
逆に「20km/h」以下では作動しなかったり、40km/h以上でも対象物が動いたり、衝突位置によって作動しないことがあります。
その他、「追突」、「横転」などでのエアバック展開は望めません。
エアバックの安全な使用には
シートベルトの着用が義務付けられており、シートベルトをしていないエアバック単体では安全が確保されなかったり、エアバック展開時の衝撃で死にいたるケースもあります。
そのため自動車に取り付けてあるエアバックには「ＳＲＳエアバック」と表示されています。
これは「シートベルトの着用を前提とし作られたエアバック」と考えてもらえると簡単です。
柔らかそうなイメージがあるエアバックですが、膨らむ（展開時）衝撃はプロボクサーのヘビー級パンチなみの衝撃があるらしく、エアバックの実験でも
タイヤ4本が宙に浮くほどの力があります。
衝撃を受けないためにもシートベルトの着用が必要です。
少々恐ろしい安全装備のエアバックですが、「ガラス」「ハンドル」「ダッシュボード」などの硬いところに体を打ち付けるよりは安全となっています。
＜種類＞
ハンドルの内部から膨らみ、運転者の顔面・胸部を保護します。
助手席前方のダッシュボードから膨らみ、顔面・胸部を保護します。
センターピラーから膨らみ、側面からの衝撃に腹部を保護します。
フロントピラーから天井をつたって後席まで膨らみ、運転席・助手席・後席搭乗者の側頭部を保護します。
＜構成部品＞
衝突時の車の減速度を検出しています。
センサーからの減速度から衝撃の大きさを算出し、エアバック展開の有無を判断します。
エアバック展開させるときにのみ、窒素ガスを瞬時に発生させます。
窒素ガスにより瞬間的（約0.1秒）で膨らみ、衝撃を吸収しながら収縮（約0.2秒）します。
エアバックシステムに異常が発生し時に、ドライバーに知らせます。
