ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)とは、緊急時の急
ブレーキ時に
タイヤが路面との摩擦限界を超えたとき、車はスリップしてしまいます。
このときドライバーが任意の方向に
ハンドルを切ったとしても、スリップ中の車はその速度と重さにより直進方向にしか進みません。
また、スリップ中の車は不安定なばかりか制動距離(止まるまでの距離)が長くなり、事故率が高くなるうえ横転の危険性もでてきます。
スリップ事故を防ぐために、タイヤが滑り始めたら少しブレーキを緩めて再び踏み込むなどのテクニックがありますが、素人には難しく緊急時となると上級者でも難しくなってきます。
上記の動作を自動化し、状況に応じた制動油圧を制御する装置がアンチロック・ブレーキ・システム(ABS)となります。
ABSにより車輪のロックを防ぎ制動距離を短くすると同時に、任意の操舵によって車の安定性を高めています。
ABSはスリップ率が「20パーセント前後」になるようにコントロールされ、摩擦係数とコーナリングホース両方を確保しています。
4輪すべてに取り付けてある車輪速検出装置(車輪速
センサー)により、タイヤが回転しているかロックしているかを検出しています。
車輪のロックを検出したコントロールユニット(ABS
コンピューター)がブレーキ圧力装置(アクチュエーター)により圧力を調整してABSが作動します。
ABS作動中は「ABSランプが点滅」「ブレーキペダルの振動」など、運転者にABSが作動していることを知らせるようになっています。
4輪ABS作動中は、路面との接地力が小さい車輪に合わせ制御されます。