車検から一年後に行う定期点検が「12ヶ月法定点検(一年点検)」です。
12ヶ月法定点検には「法定点検」や「定期点検」などの言葉が織り込まれていますが、必ずしも点検整備を行わなければ違法になるわけではありません。
車の点検整備で法律的に必要となるのは「24ヶ月法定点検(車検)」だけです。
(余談※1)
ドライバーに12ヶ月法定点検、または車検の時期を知らせるために、フロントガラス左上の「丸ステッカー」が貼られています。
(注意※1)
<12ヶ月法定点検(一年点検)でのディーラーの利用方法>
省略されてしまうと12ヶ月法定点検は「6ヶ月定期点検」と大差ありません。
しかしそれでは12ヶ月法定点検の意味がありませんので、6ヶ月定期点検と同じようにガンガン注文をつけていきましょう。
「
スパークプラグ」と「
エアクリーナーエレメント」の点検・清掃を行ってもらうために、「最近、
燃費とパワーが落ちたような気がする」でOKです。
24ヶ月法定点検以外では忘れられやすい「
ドライブシャフトブーツ」や「ブッシュ類」の点検を重点的にしてほしいと思ったら、「新車年数も経って走行距離も多いが、ゴム類は大丈夫?」でOKです。
ただ24ヶ月法定点検で検査員がチェックしているので、よほど気にならなければゴム類の点検は後回しにして、他の気になる点検箇所を重点的に利用した方が無難だといえます。
車の作業現場が確認できるような店舗であれば
タイヤを外さないなどの
手抜き整備は行われることはありませんが、もし見えない店舗であれば、そこは手抜き整備士の独壇場です。
時間短縮のため12ヶ月法定点検でタイヤを外さないなどをさせないように、先ほど6ヶ月定期点検の内容を加えていきましょう。
先ほどの6ヶ月定期点検以上に
ブレーキ回りを点検してほしければ、「最近ブレーキの効きが弱くなった感じがする」「ブレーキを踏んだ時の感覚が変わった感じがする」でOKです。
これで「
ブレーキフルードの量」から「
マスターシリンダーの状態」「ブレーキホース」「ブレーキキャリパー」「
ホイールシリンダー」「
ブレーキパッド」や「ブレーキシュー」まで、液漏れや摩耗がないかなど、調べてもらえます。
エンジンルーム点検 |
室内点検 |
・エンジンオイル点検(有料で交換)
・ベルト点検、調整
・バッテリー点検
・バッテリー液補充
・LLCの量、補充
・ウォッシャー液補充
・オートマチックオイル(ATF)点検
・スパークプラグ点検
・エアクリーナーエレメント清掃
・ブレーキフルード量点検
・マスターシリンダー液漏れ点検 |
・パーキングブレーキレバー(サイドブレーキ)の引きしろ、調整 |
足回り点検 |
・タイヤの空気圧調整
・タイヤの残り溝点検
・タイヤローテーション
・タイヤホイールバランス調整
・ブレーキパッドの残量点検
・ブレーキシューの残量点検
・ホイールシリンダー液漏れ点検 |
下回り点検 |
・オイル漏れ点検
・エキゾーストマフラー点検
・ブレーキホースの漏れ、損傷点検
・ドライブシャフトブーツの点検 |
外回り点検 |
その他 |
・ワイパーゴムの拭き取り点検
・ウインドウウォッシャーの噴射位置点検、調整
・レンズの割れ点検
・ライト点灯点検 |
・フロントガラスコート(有料) |
リストの取り消し線が「省略」「手抜き」される確率が高い点検箇所です。
ディーラーへの注文が多くなりすぎないように、ピンポイントで攻めていくことをオススメします。
<12ヶ月法定点検(一年点検)の点検個所>
エンジンルーム点検 |
室内点検 |
・エンジンオイル点検(有料で交換)
・ベルト点検、調整
・バッテリー点検
・バッテリー液補充
・LLCの量、補充
・ウォッシャー液補充
・オートマチックオイル(ATF)点検
・スパークプラグ点検
・エアクリーナーエレメント清掃
・ブレーキフルード量点検
・マスターシリンダー液漏れ点検 |
・パーキングブレーキレバー(サイドブレーキ)の引きしろ、調整 |
足回り点検 |
・タイヤの空気圧調整
・タイヤの残り溝点検
・タイヤローテーション
・タイヤホイールバランス調整
・ブレーキパッドの残量点検
・ブレーキシューの残量点検
・ホイールシリンダー液漏れ点検 |
下回り点検 |
・オイル漏れ点検
・エキゾーストマフラー点検
・ブレーキホースの漏れ、損傷点検
・ドライブシャフトブーツの点検 |
外回り点検 |
その他 |
・ワイパーゴムの拭き取り点検
・ウインドウウォッシャーの噴射位置点検、調整
・レンズの割れ点検
・ライト点灯点検 |
・フロントガラスコート(有料) |
12ヶ月法定点検は、24ヶ月法定点検までの一年間を安全に走行できるようにと6ヶ月定期点検に比べ点検個所が多く、作業時間も1時間と長くなっています。