トランスミッションの不具合は、
シフトチェンジの際に起こることが多いですが、
クラッチの不具合と混同する方もいるので注意が必要です。
「特定の
ギヤのみ」不具合が発生する → 「トランスミッションの不具合」
「全てのギヤ」で不具合が発生する → 「クラッチの不具合」
<ギヤ鳴り>
シンクロナイザーキーの突起部が摩耗すると、初期同期が不完全な状態でとなるので完全同期へと移行中にギヤ鳴りが発生します。
バネ定数が低下すると、シンクロナイザーキーの初期同期が不完全な状態となるので、完全同期へと移行中にギヤ鳴りが発生します。
シンクロナイザーリングの「油溝」が摩耗すると摩擦力が低下し、ギヤ回転の完全同期を素早くできなくなるので「ギヤ鳴り」が発生してしまいます。
<シフト困難>
シフトチェンジが困難となったり、できなくなることを指します。
油が切れたなどしてシフトフォークなどの動きが悪いと、シフトチェンジが難しくなります。
二重かみ合い防止機構内のインタロックピンの不良や衰損すると、二重かみ合い防止機構が誤作動を起こし、シフトチェンジが難しくなります。
クラッチ機構の切れ不良の場合もあるので注意が必要です。
<ギヤ抜け>
走行中に「振動」「発進」「加速」などでギヤが抜けてしまうことを指します。
・ハブスリーブとシンクロナイザーギヤの「スプライン」の摩耗
・シンクロナイザーギヤの摩耗
・シンクロナイザーギヤのスラスト隙間の過大
・ロッキングボールの摩耗
・ロッキングボールの衰損
・ハブスリーブの摩耗
などが考えられます。