クラッチとは、前軸の動力をクラッチを経由することによって後軸へ「伝達」したり「遮断」したりできる装置と考えてください。
また各部品の損傷を防ぐために、
エンジンの力を徐々に伝えられることが求められています。
その他、小さな力で操作でき、メンテナンスフリーであることが求められます。
<伝達容量>
マニュアル
トランスミッション内に組み込まれているクラッチは、エンジンの発生動力の「1.2〜1.4倍」の伝達率があります。
伝達率が高くなるにつれて半クラッチが難しくなり、クラッチ接続時のショックが大きくなりエンストの可能性も高くなります。
「強化クラッチ」などの伝達率は「約2倍」と高く設定されています。
伝達率が低くなるにつれて半クラッチは容易となりますが、「急発進」「急加速」時など強い力が発生した時に、クラッチが「滑り」やすくなります。
<伝達容量の調整>
クラッチカバー内のクラッチスプリングのバネ定数を高くすることで、
クラッチディスクを押しつける力が高くなるので、伝達容量を高くすることができます。
クラッチディスクのフェーシングの摩擦係数を高くすることで、クラッチディスクの貼りつきが高くなるので、伝達容量を高くすることができます。
フェーシングの面積を広くするよりも、狭い方が強くなります。
クラッチディスクの有効半径を大きくすることで伝達効率は高くなります。
<クラッチの種類>
車には多種多様のクラッチが使用されています。
「摩擦クラッチ」 |
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「円板クラッチ」 |
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「乾式」 |
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「コイルスプリング式」 |
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「ダイヤフラム式」 |
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「湿式」 |
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「円錐クラッチ」 |
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「流体クラッチ」 |
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(AT) |
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「電磁クラッチ」 |
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<クラッチ操作機構の種類>
「機械式」 |
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「ワイヤー式」 |
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「ロッド式」 |
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「油圧式」 |
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<動力伝達経路>
「フライホイール」 → 「クラッチカバー」 → 「プレッシャープレート」 → 「クラッチディスク」 → 「クラッチシャフト(トランスミッションインプットシャフト)」
<MT車(マニュアルトランスミッション)>
一番メジャーなのが「MT車」のクラッチだと思います。
エンジンの動力をクラッチを経由して
タイヤへと動力を「伝達、遮断」しています。
この伝達、遮断の操作をクラッチペダルで行っています。