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オイルエレメント交換
オイルエレメント交換は、エンジンオイル交換とセットで行います。

そのため「工具」「作業手順」などはエンジンオイル交換にプラスして準備する必要がありますし、オイルエレメントは「車種」「エンジン」によって「取り付け位置」「サイズ」が違うので、それらを確認して工具などを揃える必要があります。

また、以前のタイプの様にオイルエレメントを交換するのではなく、内部のフィルターのみを交換するオイルエレメントが増えてきていますので、その場合作業手順が変わってきます。

エンジンオイル交換の際にも申し上げたように、廃油処理などの手間を考えると、最寄りの整備工場に依頼する方が断然楽であることは間違いないです。
(余談※1)
オイルエレメント位置

最近の車はオイルエレメントをエンジンの下側に取り付けてあるのが主流となっており、エンジンルームを覗くだけでは確認できない車種もあります。




<準備・必要なもの>
・エンジンオイル交換時に<準備・必要なもの>
・カップ型オイルフィルターレンチ(内部フィルター交換タイプは必ずカップ型)
・新品のオイルエレメント(車種、エンジンの規格に合ったもの)
・工具アタッチメント
(エレメントの取り付け位置によって必要となるアタッチメントが変わってきます。事前にオイルエレメントの位置を確認し、必要となる工具のアタッチメントを揃えてください)




<作業内容>
1、前項の「エンジンオイル交換」、(12)番目に割り込み作業を始めます。


2、オイルエレメントの位置を確認します。
(取り外しが困難な場所にあるように感じたら作業を中断してください)


3、工具の準備。
オイルエレメントの位置から必要になりそうな工具のアタッチメントを用意して、オイルフィルターレンチに取り付けます。
(交換に必要になりそうな工具のアタッチメントを用意できていなければ、作業を中断してください)


4、オイル受け皿の移動。
オイルエレメントを緩めるとエンジンとの接合部からエンジンオイルが垂れてきます。
オイル受け皿をオイルエレメント下へと移動させます。


5、オイルエレメントを緩める。
オイルフィルターレンチをしっかりと奥までオイルエレメントの頭に取り付けたら、用意した工具を使用しオイルエレメントを1回転ほど緩めます。
(注意※1)
(エンジンオイルが垂れてくるのでオイル受け皿でキャッチします)


6、オイルフィルターレンチ取り外し。
オイルエレメントがまだ取り付けてある状態の間に、オイルフィルターレンチを取り外します。

オイルフィルターレンチに取り付けている工具を「上下」、もしくは「左右」に約「5度」ぐらいの感覚で動かし揺さぶります。
そうすることでオイルフィルターレンチが緩み、取り外すことができます。

(ここで取り外しができなかった場合、オイルエレメントを取り外した後ハンマーで叩いて外します)


7、オイルエレメント取り外し。
緩んでいるオイルエレメントを手で回し取り外します。
オイルエレメント

8、新品のオイルエレメント取り付け準備。
新品のオイルエレメントのゴムパッキンにエンジンオイルを薄く伸ばしながら塗布します。
(新・旧どちらのエンジンオイルでもかまいません)
(最初からゴムパッキンにグリスが付いてある場合は、エンジンオイルの塗布は必要ありません)

-内部フィルター交換のオイルエレメントであれば取扱説明書に従って、内部のフィルターを交換します。
(構造は簡単。上下の違いがない物もあります)
ゴムパッキンにエンジンオイルを薄く伸ばしながら塗布します。

取り付け位置清掃
9、ウエスでエンジン側の取り付け部、垂れたエンジンオイルを清掃します。


10、オイルエレメント取り付け。
時計回りに手でオイルエレメントを回し、奥まで取り付けます。
(ここでの工具の使用は控えてください。ネジ穴を潰すことになりかねません)

最後に、手で力いっぱいオイルエレメントを締めつけます。


11、オイルエレメント締めつけ。
手で十分にオイルエレメントを締めつけたら、そこからオイルフィルターレンチを使い「約90度、1/4回転」させれば締めつけ終了です。
(注意※2)

-内部フィルター交換のオイルエレメントは、手で締めつけた後の作業では「90度」も回らないと思います。
「約45度」締めこみ、手で緩めることができなければ十分です。


12、オイルフィルターレンチ取り外し。
オイルエレメントを、項目「11」の要領で締めこんだら、工具を反時計回りに約5度ほど「ポンッ」と「たたき」戻します。
そうすることでオイルフィルターレンチが緩み、取り外すことができます。
(戻しすぎて緩める方向にはまらないようにしてください)

それでも取り外しができない場合は、項目「6」を参考に取り外してください。
項目「12」⇒「6」の順で行ってください。


13、前項の「エンジンオイル交換」、(12)番目に戻り、エンジンオイル交換作業を続けます。




<交換時期>
エンジンオイル交換、2回に1回のペースでの交換が基準となっています。

・個人的な交換時期
新車の状態から1、2年ほど経過して、なおかつ定期的にエンジンオイルを交換しているのであれば、オイルエレメントを定期的に交換する必要性は低いと思います。
金銭的にも無駄な出費は避けたいので、以下の方法で交換するのも良いかもしません。


年間走行距離 エンジンオイル オイルエレメント
2万キロ
5千キロ
3、4回に1回
2万キロ
半年に一度
2回に1回
1万キロ
半年5千キロ
3、4回に1回
1万キロ
年に一度
2回に1回
1万キロ未満
年に一度
2回に1回

このような表のペースに合わせてオイルエレメントを交換してみるのも良いかもしれません。
ただし、あくまで個人的な意見としてなのであしからず。



余談
※1、エンジンオイルとは違いオイルエレメントの処分には困ります。
一部のガソリンスタンドや自動車ディーラーで引き取ってもらうこともできますが、断わられることが多々あります。
分解後、分別処理しようにも、それだけの工具や労力が必要となるためオススメはできません。
自治体によってはゴミ収集で引き取ってくれるところもありますが、それも多くはありません。
交換作業前に交換後のオイルエレメントをどのように処分するかなど考え、廃棄ルートを確立してからオイルエレメントの交換作業を行いましょう。
(内部フィルターみの交換できるオイルエレメントであれば、その後のフィルターは各自治体で処分できます)
(カー用品店などで新品のオイルエレメントを購入する際に、交換後のオイルエレメントを引き取ってくれるか確認すると、かなりの高確率で処分してくれます)
注意
※1、オイルフィルターレンチがオイルエレメントに斜めにかかっている状態、もしくは、かかりが甘い状態で回してしまうと、オイルエレメントの山は簡単になめてしまいます。
しっかりと奥まで取り付けてください。

※2、オイルエレメントの締めつけは、手で十分に締めつけるだけでも大丈夫なぐらいです。
そこから約90度締めるのは保険であって、これ以上締めつけると次回の交換の際に取り外しが困難となり、SST(特殊工具)が必要になることもあります。
最悪締めすぎはエンジンブロック交換になりかねませんので注意が必要です。

※、少しでも難しいと感じたら、車整備に詳しい人、もしくは、専門の人と一緒に作業を行うようにしてください。
「作業ミス」「トラブル」「事故」等の責任は一切当サイトは請け負いません。
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