ベアリングメタルとは、回転物の車軸に使用され、シャフト(軸)との間に薄い油膜を作ることで回転運動を抵抗なく、なめらかに回転させることができます。
<構造>
ベアリングメタルには「油穴」「油溝」が設けられており、薄い油膜を保持できるようになっています。
側面には「つめ」があり、ベアリングメタルの回転を防止しています。
熱伝導性を向上せるために「クラッシュハイト」が設けられており、接地する溝よりベアリングメタルが大きく作られています。
これは背面の密着性を向上させるためのもので、多き過ぎるとベアリングメタルがたわんでしまい「早期疲労」「破損」の原因となります。
また小さすぎると密着性が低下し、「熱伝導性の低下」となります。
密着性と放熱性を高めるため、接地する溝よりベアリングメタルの円が大きく作られています。
クランクシャフトに使用されるベアリングメタルの肉厚は、上下方向に負荷がかかることから上下の肉厚が厚く作られています。
逆に合わせ面の肉厚が薄くなっています。
<求められる条件>
熱伝導性が優れ耐熱性が高いこと、加えて放熱性に優れていることが求められ、ベアリングメタルに発生する熱は
シリンダーブロックに伝え、放熱を行います。
また、油膜を切らすことなく保持することが求められます。
軸の運動に対して馴染みやすく、当たりがつきやすいです。
ベアリングメタルの馴染みから当たりが付き、そこからの耐摩耗性が優れいることが求められます。
繰り返される軸の運動、過重移動に耐えられることが求められます。
酸化によるベアリングメタルの腐食を防ぐ性能が高いことが求めれます。
軸と油膜の間に入り込んだ異物をベアリングメタル内に埋めることで、性能に支障でないことが求められます。
<種類>
すず、鉛、銅、アンチモンの合金です。
銅に約30%の銅を加えた合金です。
アルミに10〜20%のすずを加えた合金です。