事故車(修復歴)の有無の確認が取れ、修復歴とならない箇所をチェックし終えたら、中古車購入時に押さえておきたいポイントをチェックしましょう。
<エンジンオイルの汚れ具合をチェック>
前オーナーがどの程度メンテナンスを行っていたか調べるために、
エンジンオイルの汚れ具合を点検します。
ただ中古車販売店で数回
エンジンオイル交換やフラッシングを行ってから店頭に並んでいるので、気休め程度ともいえます。
エンジンルーム内にあるエンジンオイルの注入口(オイルキャップ)を取り外し覗いてみます。
中が暗く確認しにくいことが多いので、ペン
ライト等で照らして確認します。
(オイル噴き戻し防止が付いていると、中を覗くことはできません。)
覗いて確認できる部分はごく一部ですが、オイルメンテナンスが良好であれば写真のようにエンジン内部が新品のエンジンオイルと同じ色をしています。
オイルメンテナンスが最悪な場合は、写真のように「カーボン」となってエンジン内部に塊を作ります。
(写真はエンジンオーバーホールが必要なぐらい酷いです)
写真のようにカーボンが塊となってエンジン内部にある場合、エンジンオイル交換やフラッシング程度では簡単には取り除くことはできません。
修復歴の有無を確認している間エンジンをかけたままにしておき、その後オイルレベルゲージでオイル汚れを確認すれば、汚れたエンジンオイルに変化することもあります。
エンジンの吹け具合をチェックするために、2、3回
アクセルを踏んだりするのも有効です。
<カーエアコンの作動チェック>
冬場など必要がないときに忘れがちなのが「
カーエアコンの作動確認」です。
夏場にカーエアコンを使用した時に作動しなかったりすると、「保証期間が終わっていた」「修理代が別途必要」となったりして、高額な修理代が必要となってしまうことがあります。
このようなトラブルを避けるためにも中古車購入前にチェックしておきましょう。
「エアコンスイッチON」「風力最大」にして「約5分」、風が「冷風」になっていることを確認してください。
カーエアコンの「エアコンガス」を確認する方法もありますが、覗き窓を探すのが難しいのでここでは控えておきます。
<車内のキズ、日焼けをチェック>
中古車屋は車内の汚れ落とすプロなので汚れの心配はありませんが、「キズ」や「日焼け」はどうしようもありません。
カーオーディオ交換時にその周辺の「プラスチック」や「
インパネ」にキズを付けやすいので重点的にチェックしてください。
天井は簡単に傷つきやすいので、じっくりチェックしてください。
また「シミ」や「シワ」が天井にあることはほとんどありませんが、もしあるようであればその中古車は避けた方がいいかもしれません。
喫煙者によくある煙草を落とした跡、運転席ドア下のマットなどにも煙草を落とすことがあるのでチェックしてください。
また煙草の焦げ跡を隠すためシート張り替えをしていることもあります。
中のスポンジまで交換しないことが多いので、指先が埋まるような変な凹みがないかシート全体を手で触って確認してください。
フロントガラスなどガラス全部を「飛び石」や「イタズラ」がないか確認してください。
昼間だと小さなキズ跡の確認は難しくなるので、色々な角度から見て確認してください。
納車後の夜間走行時に対向車のライトの反射で、フロントガラスにキズがあると目立ってしまいます。
インパネの上など日にあたる所に物を置いていると、「日焼け後」の原因となります。
内装品に日焼けの跡がないか確認しておかないと、後々隠すのも大変なことになってきます。
年数と共に「紫外線」や「ライトの熱」でフロントレンズは曇ってしまいます。
特に昼間だと「レンズの曇り」は確認が難しく、納車後の夜間走行でライトが「暗く」感じてから初めて気づくことが多いので要注意です。
<水没車(冠水車)のチェック>
テレビで放送されるような水災害の後には、中古車市場に水没車が多く出回ります。
またそれを商売とした悪徳業者もおり、災害後に買い付けに行き「修理」「修復」後に中古車として売り出します。
水没車(冠水車)は絶対にオススメできない中古車なので、水没車のチェック方法(見分け方)を中古車を選ぶ時には実施してください。
(余談※1)
見分けるポイントの部品を交換しているかもしれないといことを忘れずに確認してください。
水没車の処理で一番大変なのがフロアカーペットの交換です。
交換する中古車屋もあれば、高圧洗浄機で清掃する中古車屋もあります。
交換であれば水没を判断するのは難しくなりますが、洗浄だと「細かい汚れ」や「におい」は残ってしまいます。
運転席、助手席のペダル付近からカーペットをめくることができるのでチェックしましょう。
一度水没すると
アクセルペダルの「付け根」や「スプリング」が錆びていることがあるので手鏡を使ってチェックしてください。
アクセルペダルと同様、レールを固定する「ボルト」や「レール」が錆びていることがるのでチェックしてください。
シートカバーはシート裏で金具で固定されています。
手鏡を使って覗いて金具が錆びていないかチェックしてください。
シートベルトを全部引くと「水の跡」「泥の跡」が残っていることがあります。
水没した時にその「水位の跡」「泥の跡」が残っていることがあります。
これらのチェックで必ずしも水没車ではなくなるわけではありませんが、回避する可能性は高くなると思えます。