ディスクブレーキとは、
タイヤと一緒に回転するディスクローターを
ブレーキパッドで両側から圧着し、このときの摩擦力で制動力(
ブレーキ力)を発生させます。
ドラムブレーキに比べ約「3倍」の放熱性があり、
フェード現象や
ペーパーロック現象が起こりにくいです。
水切れ(ウォーターリカバリー)も良く、手入れが簡単です。
制動力も安定しており、自動調整機構が
ピストンシール一つでできます。
制動力を得るための圧着力を強くしないといけないためブレーキパッドの減りが早く、砂利などを挟み込んだりすることがあります。
パッドウェアインジケーターとは、ブレーキパッドに取り付けられた金属金具のようなもので、ブレーキパッドが約「1mm」以下になると、ブレーキディスクローターを引っ掻くようにして金属音を発生させ、ドライバーにブレーキ関係に異常があるように知らせるものです。
このブレーキング時に発せられる金属音を不安に思ったドライバーが最寄りの自動車工場で点検を受けることによって、ブレーキパッドの消耗による交換が必要であることを知ることができます。
<種類>
固定されたキャリパー内の左右にブレーキピストンがあり、左右のピストンでブレーキパッドを押し出しディスクローターを圧着します。
「対向ツーピストン」「ツーポットキャリパー」などとも言います。
固定型は、キャリパー内の左右にブレーキピストンがあるのが特徴です。
キャリパーがマウンティングブラケットに取り付けられており、ブレーキピストンは片側しかありません。
ブレーキング時、片側のピストンでブレーキパッドをディスクローターに押しつけ、その際の反力を利用してキャリパーを移動させ、反対側のブレーキパッドをディスクローターへ押しつけます。
そのため浮動型のキャリパーには「スライドピン」が取り付けてあり、点検整備の際はグリス塗布する必要があります。
<自動調整機構>
ディスクブレーキでの「ブレーキパッドとディスクローターの隙間調整」は、ピストンシールの変形を利用し、自動で行われます。
ピストンシールの変形量は一定のため、ブレーキピストンの戻りも一定となります。
ブレーキパッドが摩耗すると、ブレーキピストンの突き出し量は大きくなり、ピストンシールの変形量以上に移動します。
しかし、ピストンシールの戻り(隙間調整)は一定なので、ブレーキパッドとディスクローターとの隙間は自動調整されます。
<構成部品>
・ブレーキパッド
・パッドウェアインジケーター
・ディスクローター
・ブレーキピストン
・ピストンシール
・キャリパー